院長ブログ
Doctor's Blog

歯はどのくらいで溶ける?

アルベーレデンタルブティック院長の阿部一博です。

歯が溶け始めるレベル=“臨界pH”について

歯はとても硬い組織ですが、酸には弱い性質があります。

酸性の飲み物や、虫歯菌が砂糖をエサに作り出す酸によってお口の中が酸性環境になると、歯の表面が少しずつ溶け始めてしまいます。

エナメル質という歯の表面の白い部分は、pH5.5以下で溶けるとされています。

一方、歯の根元や内部の象牙質という黄色っぽい部分は、もっと弱くpH6.5くらいで溶けてしまいます。

歯周病の進んだ方、歯ぎしり・食いしばりのある方、歯ブラシの力が強い方の中には、歯ぐきが下がって歯の根元の象牙質がむき出しになっている方も多く、そういう場合は特に注意が必要です。

これを見ると、炭酸飲料やジュースは臨界pHを大きく下回っていることがわかります。

こういった飲み物を長時間飲み続けていると、お口の中がずっと酸性環境になってしまい、歯が溶けていくことになります。

歯を守るための工夫

・甘い飲み物や酸っぱい飲み物は、ダラダラ飲みをせずに一度に飲み切るようにする。

・飲んだ後は、お水ですすぐ。

・フッ素入りの歯磨き粉で歯の再生(再石灰化)を促す。

・キシリトールガムなどを噛む。

歯が溶け始める境目=“臨界pH”を知って、毎日の生活の中で意識してみてください。

ちょっとした習慣の違いが、大切な歯を守ることにつながります。

この記事の執筆者

アルベーレデンタルブティック診療所
院長 阿部 一博

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